天承3年(1575)柴田勝家によって一乗谷から愛宕大権現(朝倉城下の守護神として祀られていた)が山に移されてきてから、一般的に愛宕山と呼ばれ、この坂を愛宕坂と呼んだ。
 文政11年(1828)立ち矢町の商人・松岡屋吉兵衛が世話人となり、現在のような石階段が完成した。昔から笏谷石を使った情緒ある坂である。現在、坂の途中には橘曙覧資料館、茶道美術館、料亭、剣道場などがある。
 
 また百段坂につながる横坂は昔ながらの面影をそのままに残している。江戸中期のものと推定される絵図に記されている。白山も一望できる。
 曙覧の作品に妻の苦労を詠んだものがあるが、百段坂の下に湧き出ていた斎殿清水から水を運んだもと考えられている。

           「汐ならで朝なゆうなに汲む水も 
                    辛き世なりと濡らす袖かな」

上り口

百段坂へ続く横坂

表参道(愛宕坂)

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